妙高戸隠連山国立公園に位置する日本百名山の雨飾山を始め、北アルプス後立山連峰の登山口となる栂池自然園、いぶし銀のような味のある金山・天狗原山など、個性的な山々が多くある小谷村。レベルや経験に合わせた登山・ハイキングをお楽しみください。
ハイキング

栂池自然園
栂池自然園は、新潟・富山・長野・岐阜の四県にまたがる中部山岳国立公園に位置する、日本でも有数の高層湿原です。園内には約5.5kmの木道が整備されており、様々な動植物を観察出来ます。晴れた日には白馬三山や後立山連峰の山々を望むことができ、開園期間中はハイキングを楽しむ人々で賑わいます。
初夏の訪れ~ミズバショウ~
雨に濡れ透明な花弁を見せるサンカヨウ
星が落ちてくるような自然園の夜
秋は錦繍の紅葉に包まれる
行程

徒歩約35分
徒歩約35分
ビジターセンターからみずばしょう湿原・風穴を通過し楠川へ。
この区間を一周するショートコースもあります。

徒歩約30分
徒歩約25分
楠川から木道と地道を緩やかに登ると浮島湿原に到着です。やや急な登り下りが含まれますのでご注意下さい。
徒歩約40分
徒歩約35分
浮島湿原からやや急な木道を登ると白馬三山を間近に見る展望湿原に到着します。この区間には急な登り下りが含まれます。
詳細
栂池自然園
一般社団法人小谷村観光連盟と一般社団法人片品村観光連盟は中部山岳国立公園に位置する栂池自然園と尾瀬国立公園に位置する尾瀬ヶ原と、双方に自生するみ水ばしょうや登山・スキー観光といった共通の観光資源を活かし、観光に関する連携協力を締結しています。

鎌池
鎌池の標高は1,190m。一周する2kmの遊歩道があり、新緑の頃や紅葉の時期には多くの人が訪れます。特に秋は最盛期。鎌池の紅葉と快晴の空、浮かぶ雲、豊かな色彩の紅葉と山肌。それらが穏やかに静止した水面に映り込む光景は、息をのむ美しさです。また、朝の時間帯には朝陽や霧が神秘的な演出を加えます。
通行可能な期間は雪どけの5月下旬から降雪前の11月上旬まで。特に紅葉が見頃になる10月中旬から下旬は、多くのカメラマンや観光客で賑わいます。
5月下旬~6月中旬は新緑の季節
秋は鎌池が最も美しい季節
スノーシューで賑わう冬の鎌池
湖畔に建つ休憩処「ぶな林亭」
行程

徒歩約40分
徒歩約40分
ブナ林に覆われた、ほぼ平坦な遊歩道は一部木道が整備され、歩きやすく整備されています。途中、寄り道をしながらゆっくり歩いても一周約40分ほどとなります。なお、紅葉のシーズンは多くの観光客で賑わうので、すれ違いなどに注意が必要です。

登山

雨飾山(1,963m)
日本百名山のひとつに数えられる雨飾山。長野県・新潟県にまたがる頚城山塊の秀峰です。小谷村からは小谷温泉口・前沢口の2つの登山口があり、どちらも中級者程度の行程となっています。山頂からの展望は素晴らしく、北アルプスや戸隠連山、日本海に浮かぶ佐渡島・能登半島、遠くは東北の月山まで望めます。
初夏の荒菅沢と布団菱
頚城山塊と女神の横顔
行程

徒歩約120分
徒歩約100分
登山口から大海川沿いの平坦な道を進み、ブナ林の急登に取り付きます。ブナ平から更に登るとやがて下り始め、荒菅沢へと降り立ちます。
徒歩約80分
徒歩約70分
荒菅沢からは胸を突くような急登となります。大きな段差が連続する樹林帯を登ると展望が開け、背後には戸隠の山々が姿を現します。梯子が掛かる急な岩場を登れば金山との分岐点、笹平に到着します。
徒歩約40分
徒歩約40分
笹平からはほぼ平坦な道を進みます。雨飾山荘(梶山新湯)への分岐を通過すればまもなく山頂への急登となり雨飾山に到着します。

雨飾山の交通および登山規制
近年、9月下旬から10月下旬にかけて大変な混雑が見られます。特に笹平直下の岩場や山頂付近では最大90分待ちの大渋滞が発生しました。また、登山者に起因する林道への駐車などで交通障害を誘発、車両の通行が出来ない状態となりました。この事から2021年より雨飾荘から登山口までの区間で交通規制を実施しています。詳細は下記の通りとなりますので、ご協力のほど宜しくお願い致します。
日時
2023年9月23日(土)~10月29日(日)までの土曜日・日曜日および祝日。
規制内容
小谷温泉口・雨飾高原登山口の駐車場が満車になった時点で、雨飾荘より上部を通行止めとします。
登山相談所
上記期間の土曜日・日曜日・祝日において北アルプス北部地区遭対協隊員による秋山登山相談所が開設されます。
ライブカメラ
駐車場の様子はライブカメラで確認できます。


白馬大池(2,350m)小蓮華山(2,763m)
栂池自然園から3時間強、雲上に佇むのが白馬大池です。満々と水をたたえ、真夏でも涼しげな風が吹き抜ける別天地には白馬大池山荘が建ち、宿泊やテント泊も可能です。また、後立山連峰の白馬岳(2,932m)や蓮華温泉方面への分岐点でもあり、北アルプス主稜線上の交通要衝として多くの登山客で賑わいます。
朝暘に色づく後立山連峰と白馬岳
チングルマの痩果は風に揺れる湖畔
湖畔で迎える1日の終わり
雷鳥坂から眺める白馬大池
行程
徒歩約60分
徒歩約40分
栂池自然園から樹林帯の中を急登して天狗原へ。
徒歩約90分
徒歩約60分
天狗原から岩場混じりの道を登り小さな雪渓を過ぎると白馬乗鞍岳に到着。
徒歩約20分
徒歩約30分
白馬乗鞍岳から緩やかに下ると白馬大池に到着。
徒歩約105分
徒歩約85分
白馬大池から雷鳥坂を登り、船越ノ頭を過ぎれば小蓮華山に到着。

大渚山(1,556m)
湯峠から90分ほどで山頂に立つことができ、危険個所もないことから手軽に登山を楽しめます。山頂からの展望は素晴らしく北アルプス・雨飾山・頚城連山・日本海などを一望できます。また、小谷温泉から鎌池を経由するルートであれば、歩き応えのある山登りになるでしょう。
行程
徒歩約90分
徒歩約70分
湯峠からブナ林の平坦な小径を進むとやがて勾配が増し、山頂直下へと進みます。山頂の岩峰を右手に見ながら急登すると素晴らしい展望が広がる大渚山の山頂に到着します。なお、登山自体は難しくありませんが、山頂付近は絶壁となっているので注意が必要です。

金山(2,245m)天狗原山(2,197m)
ブナの原生林に覆われた隠れ名山。稜線上は池塘が広がり、初夏には様々な高山植物や山野草が花を咲かせます。特に日本の固有種(1種1属)として知られるシラネアオイの大群落は圧巻!雨飾山などと比べると行程が長く、やや難易度の高い山になりますが、秋の紅葉と共に一年を通して魅力ある登山が楽しめます。
シラネアオイ
ハクサンコザクラ
行程
徒歩約170分
徒歩約105分
金山登山口からはブナ林の急登が続きます。ブナタテ尾根に取り付くと狭い沢状の中を進み、ガレ場を過ぎるとP1,949に到着します。
徒歩約80分
徒歩約50分
P1,949から緩やかな尾根となり、草原状の斜面を登れば頂上台地の一角にたどり着きます。そこからは高山植物を楽しみながら進めば、僅かな距離で天狗原山に到着します。
徒歩約40分
徒歩約40分
天狗原山から緩やかに下ると池塘が広がる神の田圃を通過します。初夏にはハクサンコザクラの大群落が見られる所です。ここから緩やかに登り返すと金山に到着します。

風吹大池
北アルプスの主稜線上から外れていることもあり、未だに手付かずの自然が残されている風吹大池。標高1,778mに位置し北アルプスの湖沼の中では最大の規模を誇ります。初夏にはミズバショウやゼンテイカ・ワタスゲなどの高山植物が咲き乱れ、秋は錦繍の紅葉に彩られます。
行程
約180分
約150分
土沢および北野登山口から出発、登山道を登ると風吹大池に到着します。風吹山荘での宿泊は営業日を確認の上、予約が必要です。
登山口情報(2023.8/18現在)

雨飾山小谷温泉口登山口
水洗式トイレ・休憩所あり
登山口前にある第1駐車場
あり あり
全線舗装
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石などにご注意下さい。

雨飾山大網登山口
雨飾山大網登山口
登山口前にある駐車スペース
なし なし
全線舗装
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石などにご注意下さい。

大渚山湯峠登山口
湯峠の駐車スペース
大網側への通り抜けは要確認
なし なし
全線舗装
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石などにご注意下さい。

金山登山口
登山口前の駐車スペース
登山口50m下方の駐車スペース
なし なし
全線舗装
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石などにご注意下さい。

風吹山土沢登山口
林道終点にある駐車スペース
西山林道と土沢林道の分岐
なし なし
全線未舗装(約7km)
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石・悪路にご注意下さい。

風吹山北野登山口
登山口脇の駐車スペース
登山口は看板左側
なし なし
一部未舗装(約2km)
※狭小区間・見通しの悪い区間・落石・悪路にご注意下さい。
注意事項
● 各行程のコースタイムは休憩を除く平均値となります。
● 登山の際には必ず下調べを行い、装備を整え、登山計画書を提出した上で入山するようお願い致します。
※長野県では登山届の提出が条例で義務化されています。
登山届
● 雨飾山や金山は想像以上に時間が掛かります。余裕を持った行動予定でお願い致します。
● 雨飾山・天狗原山・金山などの頚城山塊にキャンプ指定地はありません。この地域での緊急時以外の幕営は固く禁じられています。